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「新築マンション」「新築一戸建て」「中古一戸建て」それぞれの生涯居住費を徹底比較!


住宅購入を検討する際は、ついつい物件価格にばかり目を奪われてしまいがちです。しかし、本当に正しいコストを計算するためには、住宅を購入してからその後にかかる費用も含めた「生涯居住費」のことも考えておかなければいけません。
 
ここでは、「新築マンション」「新築一戸建て」「中古一戸建て」それぞれにかかる「生涯居住費」を比較して、徹底検証してみましょう。
 
 

「新築マンション」「新築一戸建て」「中古一戸建て」徹底比較!

まず、それぞれの条件をすり合わせておきます。物件価格は3,500万円。諸費用は自己資金で賄い、残りは住宅ローンを使うこととします。住宅ローンの金利は、変動金利型で、金利0.875%。将来の変動金利は考慮しないものとします。ご夫婦の年齢は35歳。一般的には女性の方が長生きとされていますので、残された奥様が、日本の平均寿命である85歳まで生きられたと仮定して、50年間の生涯居住費について比較してみます。
 

新築マンション

 
マンションの場合、月々の住宅ローンの支払い以外に、「管理費・修繕積立金・駐車場代」等の費用が発生します。
 
具体的な例を上げてご説明すると、松戸市内にある2012年築のマンションの場合、一戸当たりの修繕積立金は、現在の平均で月に5,011円。このマンションの分譲時の計画ですと、5年ごとに修繕積立金を値上げしていく計画となっています。築6年目からは月8,000円、以後5年ごとに12,000円、17,000円、25,000円と段階を踏んで上がっていきます。さらに、修繕一時金として、分譲時に30万円、12年目には40万円の支払いが必要です。
 
管理費は月13,000円、駐車場代は月15,000円として計算していきます。これに加えて、給湯器などの熱源機の交換が、およそ10年ごとに20万円かかると仮定しておきます。
 
新築マンションの生涯居住費

 

新築一戸建て

 
現在の新築住宅であれば、メンテナンスをしっかりと行っておけば50年は持つといわれていますので、生きている間の建て替えは必要ないこととします。35年後に古くなった屋根を葺き替えたとして、その費用が100万円、10年ごとの修繕費として55万円、給湯器等の熱源機の交換も、新築マンションと同じく10年ごとに20万円かかるとしておきます。
 

 

中古一戸建て

 
中古住宅を購入される場合は、将来の建て替えを前提として計算していきます。15年後に建て替えを行うとして、解体費に150万円、建築費用1,600万円かかったとして、その際に20年返済のローンを組んだとします。金利は住宅購入の際と変わらないと仮定しておきます。メンテナンス費用として、修繕費が10年ごとに55万円、給湯器等の熱源機の交換も10年ごとに20万円かかるとします。
 

 
 

まとめると…

新築マンション 約7,046万円
新築一戸建て  約4,464万円
中古一戸建て  約6,272万円
 
これだけ見ると、新築一戸建ての方が圧倒的に生涯居住費が抑えられていることがわかります。
 
しかし、これはあくまで、購入価格その他が同じものと仮定して計算したものであって、その時の条件が変わればまた変わってきます。職場との交通費を考えれば駅近のマンションの方がお得かもしれませんし、ある程度年をとってからの中古一戸建て購入であれば、建て替えは必要ないかもしれません。
 
ただ、住宅にかかる費用という生涯居住費だけを考えると、新築一戸建てが有利ということになりそうですね。
 
 

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