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中古住宅を徹底検証!!中古住宅の落とし穴とは?

 
住宅を購入する際、新品でピカピカだけど、値段はしっかりする新築住宅にするか、一度人が使って古くなってはいるけれど、値段が安い中古住宅にするかでお悩みになる方も多いのではないかと思います。
 
ここでは、そんな値段は安いけど様々な面でリスクを伴う中古住宅について、徹底検証していきたいと思います。
 
 

検証ポイントその1:販売価格

中古住宅の魅力の一つはなんといってもその価格にあります。しかし、中古住宅は本当にお買い得なのでしょうか?
 

中古住宅の売り出し価格を決定するプロセス

①不動産業者による査定
②所有者による査定額の提示
③所有者による値付け
④販売
 
中古住宅の売り出し価格を決定するには、上記のようなプロセスがあります。ここのポイントは、最終的に価格を決定するのが所有者であるという点です。所有者にとってみれば、不動産は高く売れれば高く売れるほど嬉しいもの。不動産業者の査定は、アドバイスにしか過ぎないのです。実際に、現在の価格の相場を明らかに逸脱するような高い値段のつけられた物件も存在するのです。
 
このようなことから考えると、中古住宅だから安いという安易な考えは捨て、きちんと物件を見極める目が必要になってくるのです。
 
 

検証ポイントその2:売却の理由

中古住宅が売りに出されているということは、その住宅には売りに出されるだけの理由があるということです。よく目にする理由としては、「転勤で仕方なく」「手狭になったから買い替えのため」「家族と同居することになったため」などが挙げられますが、それは建前で本当は、「近所に変わった人が住んでいるから」「耐震工事がされていない住宅だから怖い」「隣家の人とトラブルになったから」などの理由が潜んでいる場合も存在します。
 
所有者としては、このようなネガティブな理由は隠しておきたいもの。なぜなら、こんな理由があるのなら買いたくないと思われたり、それならもっと値段を安くしてほしいといった買い手側の思惑を感じ取っているからなのです。
 
特に築浅物件は要注意です!まだ新しいのに新築より安いと飛びついてしまい、住んでみてから初めてその理由が解ったのでは遅いのです。新しいのに他所に移らなくならなくなってしまうということは、そうそうあることではありません。せっかく新築で買う住宅ならば、出来るだけ長く住みたいというのが本音のはず。築浅で売りに出されている物件というのは、それなりに理由があると考えるのが妥当です。もちろん中には急な転勤などでやむを得ず売りに出さなければならないといった、まっとうな理由もあるのでしょうが…。
 
不動産業者が販売する物件では、知った事実は必ず伝えなければならない義務を負っていますから、このようなトラブルは極めて少ないといえます
 
 

検証ポイントその3:耐震対策

地震が頻発している昨今、中古住宅を購入する際に注目する一つの点として、耐震対策がしっかりされている住宅なのかということにも、最近関心が高まってきています。
 
住宅は建築基準法で定められた、耐震基準に則り建築されています。この耐震基準は何度か改正されていて、大きなものでは1978年に起こった宮城沖地震をきっかけに、1981年に大改正されました。阪神淡路大震災では、この新耐震基準が適用される以前の建物が、倒壊や半壊などの大きな被害を受けたといわれています。
 
また、この阪神淡路大震災を契機に、2000年に事実上地盤調査が義務付けられるよう改正されました。そして現在も、東日本大災害を踏まえて、新たな建築基準法の改正が行われています。このように、中古住宅を見る際安全性も考えると、価格だけではなく、築年数にも目を向けることが必要となってきています。
 
 

検証ポイントその4:建物の老朽化による、将来の建て替えや住み替え

国土交通省によると、日本における戸建住宅の建て替えサイクルはおよそ30年だといわれています。これによると、築30年以上の物件は今、建て替えサイクルに入っているということになります。
 
建て替えが必要になる理由の多くは、湿気に原因があるといわれています。昔ながらの建築基準で建てられている建物は、木造建築のものが多く、床下から上がってくる湿気や、浴室から漏れ出る湿気によって、木造部分が腐ってしまうという難点があります。
 
かつての基礎は、布基礎といって、地面がむき出しになっている作りでした。その為土から上がってくる湿気が木部を腐らせてしまうのです。また、浴室もタイル張りになっているものが多く、これも湿気を外に漏らしてしまう要因となっていました。
 
現在の建築様式では、基礎はベタ基礎と呼ばれるものが主流になっていて、土を全てコンクリートで覆ってしまうため、土から湿気が上がってくる心配はほとんどいらなくなりました。また、現在の浴室も工業製品であるシステムバスが標準なので、外に湿気が漏れる心配はありません。したがって、現在の建築基準で作られる住宅であれば、メンテナンスをきちんとしていれば50年以上は持つといわれています。
 
このように、中古住宅には様々なマイナス要因が含まれています。たとえ購入価格が安かったとしても、50代60代になってから建て替えが必要になってしまうのであれば、大きなリスクを負ってしまうということになります。中古住宅を購入する際には、ご自身が生きている間は建て替えが必要の無いものを選ぶことが、賢い中古住宅の購入方法だといえるのです。
 
 

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