» 失敗談③:不動産会社と提携のある銀行で組んだ住宅ローン
Kさんの背景
Kさん家族は男の子2人の4人家族です。
同年代の会社の同僚や奥様の友人が次々と住宅を購入しているのを聞いて、Kさんも予算にあった隣駅徒歩13分の中古戸建を購入することにしました。
物件については一生懸命調べていたKさんでしたが、住宅ローンを組む銀行については全く調べていませんでした。
すると不動産会社の担当が、「弊社と提携している銀行なら他よりも良い条件でローンを組むことができますので大変お得です。」と言ってきたので、Kさんもそれは良いとその銀行に審査を出して金利0.875%で住宅ローンを組むことにしたのです。
住宅購入後、最近住宅を購入した同僚達とマイホームについて話している時、住宅ローンの話になりました。
すると同僚の1人はKさんの自宅近くにもある銀行で住宅ローンを組んでいました。
しかも金利は0.675%とKさんよりも条件が良く、さらに無料で7大疾病保険が付帯されているものでした。
弊社の回答
不動産を購入された方の6割以上は不動産会社が提携しているという銀行を紹介されてそこで住宅ローンを組んでいます。
提携している銀行というのがほとんどの場合1行~3行程度で、多くの銀行の住宅ローン商品を比較して決められる不動産会社はまだまだ少ないのが現状です。
確かに、提出する多くの書類を用意することや、平日の昼間に色々な銀行へ出向くことはお仕事をされている個人の方には難しいことだと思います。
さらに不動産会社が提携しているという銀行なら他よりもお得な条件になるだろうという気持ちもわかります。
しかし、この不動産会社が提携している銀行というのは本当にお得なのでしょうか?
「弊社は年間の取引件数が多く、銀行に他よりも多くお客様を紹介していますので、弊社からご紹介したお客様は特別な条件を出していただける約束となっております。」と説明しなさいと不動産会社の新人営業マンは教えられます。
これによって、書類も多くめんどくさい銀行の審査は1つに絞ることができ、会社としても人件費を削減できることになります。
ではこの提携している銀行というのは本当に良い条件を出してくれるのでしょうか?
残念ながらその様なことはほとんどありません。
不動産会社が提携しているというA銀行で提携している不動産会社を通して審査をした場合、0.675%の条件で組めるという結果がもらえたとします。
それではA銀行と提携していない不動産会社を通してA銀行に審査を出した場合はどうなるでしょうか?
結果は同じ0.675%という条件を提示されます。
このように、どこの不動産会社から審査の依頼が来たとしても銀行が出す条件はお客様自身によるところがほとんどなのです。
Kさんのケースでいえば、まず提携している銀行だから安心するのではなく、担当者から
数多くの銀行を紹介してもらい、少なくても3行位には同時に審査を申込むべきでした。
同じ物件を同じ金額で購入しても支払う金額が違うのでは後悔してしまう結果となってしまいます。
ご自身にとって一番良い条件を出してくれる銀行をできれば物件を探される前に調べておくことをお勧めいたします。